四季のいたずら
「そうだよ、なつも?」
「うん。良かったら一緒に帰る?」
「帰ろ帰ろ!!」
私はストンと靴を地面に置く。
「そう言えば、今日休み時間にせつとしょうと3人で居たの見かけたぞ」
「そうだったの!?全然気付かなかった。声掛けてくれれば良かったのに」
「理数科は中々忙しいからさ。休み時間もお友達とお話する時間なんて無いのよ」
トントンと爪先を打ち付け、履き慣らす。
「へぇー、頑張ってるね。それだけ忙しいと、私に勉強教えられる暇もないか」
なつの教え方はわかりやすいから教えてほしかったんだけどな。しょうがないね。
「全然あるよ。また休みの日におうの家行こっか?」
「ほんと!?ありが......っわぁ!?」
歩き出したところ、つまづいて転びそうになる。