四季のいたずら


「美桜ちゃーん!誰か呼んでるよ!」



休み時間。白湯を飲んで喉の調子を整えていた私に声が掛かった。



ドアの外から大きく手を振ってくる男子。


私は席から離れ、彼の元へ行った。



「なんだしょうじゃん」


「暇」


「で、なんですか」



怠そうに口から出した2文字。



いつもそうだ。無愛想な癖に自分勝手。


勝手に人の庭にズンズン入ってきて綺麗な花だけ摘んで帰っていく。


自分の良いようにして最後は放って行く。


......私の気持ちは無視ですか。
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