君と笑いあえる日まで
「あのさ~橘、今日の放課後話があるからちょっと来てくれね?」

そう言って話しかけて来たのは同じクラスの智也。

麻里奈の好きな人だ。

「うん、いいけど…」

そして時は過ぎ、放課後。

「んで、話ってなに?」


私は、そっけなく答える。

「あのさ、実は俺__」


「……」


「俺、いつまでも待ってるから!」

そう言い残し去っていった。

あーもう、嫌だ。

気付きたくなかったのに。

なんで、言っちゃうのよ。バカ。

ザッザッ

「えっ…ま、りな」

足音がきこえ、振り返るとそこには目に涙を浮かべ鬼の形相をした麻里奈がいた。

「最低!あんたなんか大ッ嫌い!」

「麻里奈聞いて!違うの!」

必死に麻里奈の手を引っ張る。

「何が違うのよ!もう離してよっ!」

「キャッ」

私は突き飛ばされた。

「あんたとは、友達やめるから。」

そう言ってどこかへ行ってしまった。

放課後のグラウンドの隅、私のすすり泣く声が響いていた。

この日からかな、朝が憂鬱になったのは。
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