君と笑いあえる日まで
次の日もその次の日も。

私に対するイジメは、なくなるどころかヒートアップしていった。

靴に画鋲が入ってることなんていつもの事で、トイレに入ってると上から泥水を浴びせられる事だってあった。

先生にだって相談した。

でもね、やられる方にも理由があるんだって

どっちの味方にもなれないもんね。

ただの綺麗事を並べて。

信用なんかできないよ…。


こんな事が続いて、半年…

いつしか私は6年になっていた。

カ ゙ チ ャ ン

いつものように荒っぽく玄関の扉を開ける。

親は共働きでいつも家には誰もいない。

「はぁ…」

私は扉を閉めると、玄関に座り込んでしまった。

ぼーっと一点を見つめる。

それは、家族3人で撮った写真。

皆、笑顔で楽しそう。

でも、今の私をあざ笑うかのようにみえた。

誰もいない家の中で誰にも言えない孤独な気持ちを抱え

私は、静かに涙を零した。

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