クールな彼を妬かせたら
『ちゃんと来週は予定開けとけよ』
「はーい」
『もちろん夜も、な』
「え…っ」
『言ったろ、足腰立たなくさせるって』
「え!あれってそういう意味…っ!!」
『俺を妬かせたリオが悪い。覚悟しとけ』
彼は受話器越しに意地悪なほど甘く優しく、私の耳に囁く。その瞬間、顔がかあああっと熱くなって、彼が目の前にいるわけでもないのに恥ずかしくなって俯いた。
夜の事を考えるとちょっと怖いけど、でもやっぱり会えるのは楽しみだ。
クールな彼を妬かせたら
(クールとか言ってるけどとんでもないオオカミ男だね)
(リオのせいでこうなったから、俺)
(え?)
(ほんと鈍感…)
END