いつか私に恋をして
だから君と
目をあけて、また目をつぶる
開けたさきの光は私には眩しすぎて
とても直視できない。
握りしめられた手をゆっくりと外した。
握りしめられた手をゆっくりと振りほどいた。
この手を握っていたお母さんとお父さんは
とても悲しそうな顔をした。
でも…私は、知らないふりをして
なにもなかったようにまた目をつぶる。
見たくなかった。
二人の顔を
見たくなかった
私が悲しませてる事実を。
外した手はこんなにも小さくて
冷たくて、かたく、動かない。
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