背伸びして、キス
はぁ―あ。
彼女がいるって言ってフッてくれたらよかったのに。
一条さんの意地悪。
浮かんでくるのは一条さんへの文句ばかり。
考えてないと、どんどん思考が沈んでいって泣いてしまいそうだもん。
鳴らなくなったスマホ。
わたしからもなんて送ればいいかわからなくなってしまった。
簡単に、切れてしまう繋がり。
子どもは子どもらしく、同級生といろってか。
一条さんへの気持ちだって、本当だったのに。
「一条さんも、大人の女の人がいいのかな・・・」
相手の人あまり顔は見えなかったけど、スーツ姿だった。
きっと、歳が近い大人の人。
私がどう頑張っても、歳は近づくことはできない。