背伸びして、キス
流されたわけじゃない
「はぁぁぁ!?女子高生の彼女ができた!?」
土曜日の夜。
大学の時からの友人である槙原太一と飲んでいる。
で。
一華の話をしたら、この反応。
まぁ、そうだよなー。
「お前、ふっ切れたのか」
「・・・いや、まぁ・・・」
「なんだよ、歯切れ悪いな」
槙原は俺の過去の恋愛の事も知っている理解者だ。
だから、心配して聞いてきているのがわかる。
「お前さ、ものっすごい恋愛下手っていうか、恋愛に向いてないってわかってる?」
「なんだよ、それ」
「相手がどうとかじゃなくて!お前いちいち引きずるだろ。・・・まぁ、広美ちゃんは特別かもしれんけども」