背伸びして、キス


単純に、ヤキモチなんてものを妬いている自分に気づいた。
くそ、余裕なくてかっこわりぃ。



「お前さ、少しは自覚もてよ」

「・・・え?」

「だから・・・」

「私、初めてヤキモチっていうのを妬きました!」

「は?」



きょとんとした顔の次に飛び出してきた言葉。



「一条さんが飲み物を買って戻ってきてる時、女の人たちすごく一条さんの事見てましたよ」

「・・・は?」

「私から見たらもちろんかっこいいんですけど、他の人から見ても一条さんはかっこいいんですね!だから、少しヤキモチ妬いちゃいました」



へへへ、と照れくさそうに笑い隠すように手で頬を覆った。
お前、その言葉そっくりそのまま返すけど。


ていうか、サラッとそういう事言うなよ。
反応に困る・・・。



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