背伸びして、キス
いつの間にか翻弄されて。
追われてたつもりが追っている。
そんなことになりそうで、怖い。
「だったら、ちゃんと捕まえとけよ」
「え・・・」
「フラフラしないで、俺だけ見てろって言ってんの」
一華の頬を片手で掴み、唇を尖がらせる。
ムニッともち肌の肌。
「ぷっ、変な顔」
「もー」
ペシペシと力なく俺の腕を叩く。
すっかり俺は、君の虜になりそうな予感。
このまま、彼女だけ見て思っていけたらいいのに。