背伸びして、キス


いつの間にか翻弄されて。
追われてたつもりが追っている。


そんなことになりそうで、怖い。



「だったら、ちゃんと捕まえとけよ」

「え・・・」

「フラフラしないで、俺だけ見てろって言ってんの」




一華の頬を片手で掴み、唇を尖がらせる。
ムニッともち肌の肌。





「ぷっ、変な顔」

「もー」




ペシペシと力なく俺の腕を叩く。
すっかり俺は、君の虜になりそうな予感。




このまま、彼女だけ見て思っていけたらいいのに。




< 130 / 351 >

この作品をシェア

pagetop