背伸びして、キス
「え、いりませんよ。こんな親戚の子ども」
「い、いらないってなんですか!?」
思わずそう叫ぶ。
違うじゃなくて、いらないってなに。
なんか、なんか、そうですって言われるよりやだ。
「え、お前俺の親戚になりたいの?」
「え・・・そ、それは・・・」
怪訝な顔で見られる。
でも、ここでそうした方がいいならその方がいいかなって思うし。
「こいつと俺、全く血の繋がりないっすよ。似てないでしょ?」
「親戚だからって似てるとは限らないし」
「なんで親戚にしたがるのかわかんないですけど、違います。一華は俺の彼女なんで」
何のためらいもなくそう言い切った一条さん。
いいの・・・?
「え、え!?彼女!?まじ!?すげーじゃん!お前、女子高生捕まえたの!?」
「田村、その言い方むかつくからやめろ」
「悪い!いや、でも、もっと早く言えよ!連れてくるのが彼女とか言ってなかったじゃん」
「そうだったっけ?」
田村と呼ばれたその人とは仲がいいのかお互いフランクな言葉で話してる。