背伸びして、キス
でも、一条さん私の事子ども扱いしないって言ってくれたもんね。
その言葉を私は信じるんだ。
例え周りが私を子どもだって言っても、一条さんだけわかってくれたらいいの。
きっと一条さんが私の欲しい言葉をくれるから。
『無理しないでくださいね』
会いたい。
その想いに蓋をして、聞き分けのいい子のふりをする。
ああでも。
声だけでも聴きたいなぁ。
『ありがとう。おやすみ』
あ―あ、終わっちゃった。
おやすみなさい。
そう返事をしてスマホを置いた。
我儘なんて言えない。
彼女でいられるだけで十分幸せ。
そう本当に思ってるから。