背伸びして、キス


「ちょっと武、なに言いだすのよ」

「だって、おかしいだろ!ずっと仕事仕事って会ってもらえねぇって。もう夏休み終わるんだぞ」

「社会人に夏休みとか関係ないでしょ」

「でも、お盆とかあっただろ!」

「お盆は、実家に帰るんだって会えなかったんだよ」



お盆休みは確かにあったみたいだけど、洋介さんの実家は県外でお盆くらいは帰省しないとって言ってた。
それに、バーベキューのすぐあとくらいだったし。



「それに、夏季休暇っていうのがあってね。今年は忙しいから時期を外してとるんだって。だから休みはちゃんとあるんだよ」

「そういう事言ってんじゃねぇの!付き合って1か月っていったら、毎日だって会いたいし、ラブラブな時じゃねぇの?それなのに、仕事だって全然会えなくて平気なのかよ」

「仕方ないじゃん・・・。社会人なんだから。学生の私があわせるのが当たり前でしょう」




私だって毎日会いたい。
もっと一緒にいたいし、恋人のイベントをいろいろしたいって思う。
それでも、迷惑かけたくないから、涼子ちゃんに相談したり他の事をして気分を紛らわせたりしてるんじゃん。

それに、洋介さんは私が会いたいって言ったら会えなかったけど電話してくれたし、欲しい言葉たくさんくれた。

それで満足だもん。




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