背伸びして、キス


「本当に好きなら、少しでも会おうとするって!」

「・・・っ」

「だから、そんなやつより、俺のほ「帰る」」

「え?」

「・・・ごめん。涼子ちゃん。帰るね」




私は立ち上がり鞄を持つと逃げるようにその場を後にした。




「・・・あんた、バカでしょ」

「な、なんでだよ・・・」

「ほんと。なんであんたみたいなクズ、好きになったんだろ・・・」

「え?今なんて・・・」

「うるさい、バカ」




私が去った後、二人がそんな会話をしていたなんて、私は知らなかった。




お店を飛び出して私はスマホを取り出した。
武くんたちとは夜ご飯を食べてたから、今の時間は夜の8時。


いつもは、まだ洋介さんは仕事中かな。



私は洋介さんに電話をかけた。



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