背伸びして、キス


そのまま言われたとおり二日間安静にし、無事仕事にも復帰。
重なっていた仕事もなんとか無事終えることができた。



「やっと、解放された・・・」

「お疲れ、一条くん」

「ああ、工藤さん。お世話になりました」



休んでいた間の俺の仕事の多くは工藤さんが引き受けてくれたらしく、滞らずに済んだ。
ほんとに、工藤さんは仕事ができる。

少し自分が情けない。



「無事終わったし、飲みにでも行く?」

「・・・いや。少し自重しようかと。ぶっ倒れたばかりですし」

「そう・・・」

「それに、そろそろかまってやらないと可愛いそうな子が待ってるんで」




そう言って鞄を手に立ち上がる。




「・・・やっぱり、高校生と社会人ってよくないと思うわ」

「はい?」

「ほら、お互いに、我慢しなくちゃいけないことだって増えるだろうし。現に、一条くんだって倒れたでしょう」

「ちょっと待ってください。俺が倒れたのと彼女は関係ないですよ」




眉を顰め振り返る。



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