背伸びして、キス
第5章
ドキドキの体育祭 前編
夏休みも終わり、学校生活が戻って来た。
行事や入試が待ち受ける2学期のスタートだ。
「体育祭?」
「はい」
久しぶりのデートの時、洋介さんにその話をした。
10月に入ってすぐある体育祭。
私たち3年生にとっては、最後の体育祭だ。
「懐かしいな。体育祭か」
「うん。うちの高校文化祭が5月にあって。文化祭は生徒以外来たらだめなの。でも、体育祭は、一人4人までなら呼んでもいいの。あ、他行の友だちとかはダメだよ。一応成人以上っていう決まりがあって」
「へぇ。じゃあ、親とかは体育祭を見てもらうってことか」
「そう。まぁ、高校生だから、親に来てほしくない人とかも多いみたいで小学校みたいに張り切った親とかもあんまいないよ」
涼子ちゃんも、親はそもそも呼ぶつもりないって言ってたし。
「一華は、呼ばないのか?」
「え・・・」
「ご両親」