背伸びして、キス


でも、あまり落ち込まないでいられたのは、おばあちゃんもだけど、洋介さんがいてくれたから。
私が欲しい言葉や感情を洋介さんがくれたから。


だから私は、笑っていられる。



――お祝いしよう

「お祝い?」

――合格祝い。今度の土曜日一日あけとけるか?

「うん。なにもないけど・・・。お祝いしてくれるの?」

――そりゃ、おめでたいんだから当たり前だろ?



そっか・・・。
高校入試の時も、自分の誕生日もちゃんとしたお祝いってしてもらったことないからなんか、変な感じだ。

そういえば、今年の誕生日も入試やらでバタバタして過ぎちゃってたし。
私の誕生日は10月21日、もう1か月くらい前。


誕生日も、お祝いしてもらったことないし、毎年いつの間にか過ぎてく。



昔はおばあちゃんがしてくれようとしたけど、それもいいって言ってからはなくなった。




< 233 / 351 >

この作品をシェア

pagetop