背伸びして、キス
「一華ちゃん、高校生なんだよね。えっと、17歳だったっけ?」
「あ、いえ。10月21日に一つ歳をとって18歳になりました!」
「へぇ、おめでとう。お祝い、」
「は!?お前、本当か?」
にこやかに槙原さんと話をしていたら、突然洋介さんが驚いたように声を上げた。
本当かって、なんのことだろう・・・。
「え?ちょっと待って、一条知らなかったの?」
「・・・ああ」
「え、あの・・・」
「お前、誕生日が来るとか来たとか一言も言わなかったよな」
その言葉に私は頷いた。
確かに、洋介さんにはその話してないけど・・・。
「なんで言わなかったんだよ」
「なんでって・・・。聞かれなかったし、言う必要もないかと・・・」
「い、一華ちゃん?一条、彼氏なんだよね?」
「はい・・・」
いまいちピンと来てないことが分かったのか、槙原さんは困ったように頭をかいた。