背伸びして、キス


――どうだった、初日は

「とっても疲れた。笑顔が基本だって言われて、フロアに出てる時ずっと笑ってたら頬がつりそう・・・」

――ははっ、慣れた頃食べに行こうかな

「ええっ、恥ずかしいよ・・・」



日課になってる夜の電話。
洋介さんが仕事が忙しくない時は毎日のように1時間ほど電話する。

バイトが今日初日だって言っていたから、心配して聞いてくれている。



――ちなみに、制服って

「シャツと黒いパンツに黒エプロン。こじゃれてるでしょ?」

――そうか。ちょっと安心した

「え?」

――いや、ミニスカートとかメイド風だったらどうしようかと

「ま、まさか!私だって無理だよ」



ボッと顔が熱くなる。
そういうの、気にしてくれてたんだ。

ヤキモチみたいでちょっとうれしい。



< 254 / 351 >

この作品をシェア

pagetop