背伸びして、キス


ドキドキと様子を伺う。



「ん。うまい。ほんと、美味しいぞ、これ。さすがだな」

「本当ですか!?よかった!」




ホッとして肩の力が抜ける。
無事見届けたため、私も箸を手に取った。

うん。
いい味になってる。
よかった、成功して。

しみじみと喜びを噛みしめた。




「これで、いつでもお嫁に行けますかね!?」

「・・・ん?来てくれんの?それとも、他の誰かのとこ?」

「えっ、」



余裕の含む微笑みに、息がクッと詰まる。
ドクン、と心臓が鳴り顔が一気に赤く染まる。




< 323 / 351 >

この作品をシェア

pagetop