背伸びして、キス
「時々、またこうして作りに来てもいい?」
「そりゃあ、俺としては嬉しいけど。一華がいいなら」
「私が作ったものを、洋介さんがおいしそうに食べるのを見るの、すごく嬉しいから」
食事を終え、片づけを済ませて二人でまったりソファに座る。
「家でも、作ってるんだろ?」
「うん・・・。おばあちゃんと二人分。でも、学校がある時は、おばあちゃんが数品作っててくれるの」
「そうか。おばあちゃん、好きか?」
「大好き。おばあちゃんだけが、私とずっと一緒にいてくれたから」
だから、少しでも楽をさせてあげたい。
早く大人になって、自分で稼いだお金でおばあちゃんに何かしてあげたいとも思う。
「おばあちゃんのおかげで、一華は一人じゃなかったんだな」
「そう。だから、感謝してるの」