背伸びして、キス


――そうか。よかったな。

「洋介さんのおかげだよ」



自分の部屋に戻って、洋介さんに電話をして、結果を報告すると洋介さんは喜んでくれた。



――俺じゃないよ。一華が頑張ったから

「夢みたいなの。こんな日が来るなんて思わなかったから」

――夢じゃない。ご両親に、愛はあるってことは会って話しててわかった。その方法を間違えてただけだ

「うん・・・。一華ら家族をやり直そうって」

――やり直せる。もう我慢なんてするなよ。思ってる事ちゃんと伝えるんだぞ

「うん。わかってる」





もう間違えないよ。
言葉にしないと伝わらないこと知ったから。

そして、言葉にすれば伝わることも。



――でもこれで、親公認だな

「え、うん、そうだね」

――卒業したら、覚悟しとけよ

「えっ!?」




ボッと顔が熱くなる。
ドキドキと上がる鼓動。



――お前を、俺のものにするから





< 339 / 351 >

この作品をシェア

pagetop