背伸びして、キス


ピロン



うとうととしていた時、不意になった音。
私は瞬時にスマホに飛びついていた。



「・・・な、何やってんだ、私」



自分の行動に驚きながらも開くと。




『先生は、残念だったな。もう手遅れだ』




・・・・・・・。





「次は怒られないようにしろよ、音符、とか、もっと他に優しい言葉あるでしょ!」





いや。
期待なんてしてなかったけど。
そういう人だって、わかってたけど。




『一条さんは、優しさをどこかに落としてきたんですね』




ふんだ。
これくらい言わせろ。




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