背伸びして、キス
「あ、悪い。それ買うんだっけ?」
すっかり本も見ずに話しこんでしまっていたことに気づき慌てる。
私はなんとなく選んで持っていた本を一度まじまじと見て、買うことを決意しレジに向かった。
「すみません。すぐに買ってきますね!」
一条さんのお手伝いができる。
ってことは、一条さんにまた会えるってことで。
今日で終わりじゃない。
そう思うと、こんなにも胸が躍る。
私、やっぱり・・・。
一条さんの事、好きなんだ。
好きに、なっちゃったんだ。