背伸びして、キス
工藤さんを駅まで送り、家に帰ってきた。
ドカッとソファに座り深く沈み込み頭を抱えた。
そもそも・・・。
コンビニで会った、たったそれだけの出会いだったのに。
普通なら、とるに足らないような、そんな出会いだった。
それがどうしてか次につながってダラダラと何度も会って。
なにが自分をそこまでそうさせたのか。
いつも真っ直ぐぶつかってくるあの子の。
嬉しそうに笑う顔。
もう少し、もう少し。
そう思ってしまったのは事実だった。
「子ども相手に、何考えてんだ・・・」
きっとこれから、卒業して世界が広がっていろんな人に出会っていく彼女。
俺との出会いはきっと、小さな始まりに過ぎない。
「恐れたのか・・・?」
ふと過ぎった想い。