~100年の音とこのSpicaで~
「うっ…!うぐぅっ…」

必死に唸り声をあげて腕を抑える私。
何度も死にたくないと願った。
だけど、神様はマイペース。
酷い激痛がもう1度走り、私は完全に意識が飛んでいってしまいそう…。

こんな激痛を感じて苦しむ位なら、
早く死にたいよ。

やめて、もうやめて!

激痛は私の体をずっと…
ずっと…、ずっと…!



…鈴が私を呼んでる。
なんとなく、その声が聞こえる。

あぁ、今すぐ、起き上がって…、
助けてって
叫びたいのに…。

全く体が動かないよ。
頭がぼーっとして、目で見る景色は歪んで、全てがスローで流れてゆく…。

誰かが私の死をカウントダウンしてる…。


10…9…8…。

一秒一秒がいつもの10倍長く感じる。

7…6…。

どうすれば良いんだろう。

5…4…3…。

私…このまま…死んじゃうのかな?

2…1…ッ




ここで、私の意識はポツンと途絶えた。
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