生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
俺が大学二年の時、親父はギャンブルに手を出し多額な借金を作った。そして女を作り、お袋は家を出て行った。

芳人さんの父親である俺の親父の叔父は坂井会長に俺の為に借金を申し込んでくれた。

しかし会長は叔父に金を貸すのでは無く俺に投資をすると言って親父の借金を全て返済してくれた。

そして俺の大学の費用も全て面倒見てくれ大学を卒業する事が出来た。そして会社で雇ってもくれた。

だから会長には尽くしても尽くしきれない恩がある。
その恩を返すまでは会社を辞めることは出来ない。

ましてや美姫の両親の会社を助ける力など俺には無い。

美姫もまた両親を見捨てる事は出来ないだろう。

だから…美姫を愛していても俺には何も出来ない。

翼には会長に話せと言われたがこれ以上会長に世話になる訳には行かない。

「じゃ恭にぃ自分で美姫さん迎えに行けよ!」

「彼女には彼女の立場がある」

「何言ってるんだよそんなの関係ないだろ!?美姫さんだってきっと待ってる!」

「かもな…でも俺にも立場がある」

「だからそれは俺からじぃ様に」

「ダメだ!それは俺のプライドが許さない!」

「好きな女ひとり守れないプライドなんか捨てちまえよ!」

女ひとり守れないプライドなんかっか…

そうかもしれない…

でも、これが俺なんだよ…

美姫も分かってくれる。
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