生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う

美姫さんの会社が坂井グループの傘下に入る事が決まると芳人さんは新しい分野の参入に向けて忙しくなり、それに伴うように翼もまた何かと忙しいようだ。

だから、学校のイベント準備は出来るだけ私が主で動くようにした。

初めは反対していた翼だが、今まで翼任せだった事もあり樋口君や林君達が私に賛成してくれたお陰で、翼は渋々納得した。

「翼、恭之助さんがもう迎えに来てるでしょ?早く行きなよ!」

「ああ。困った事があったら電話しろよ?」

はいはい、でも、困った事が起きたとしても大事な仕事中に電話なんて出来ないでしょ?こちらでなんとかしますよ!

「了解でーす❣」

「亜美、俺がいない方が楽しそうだな?なにか企んでるか?」

翼は疑いの目で私を見てくる。

「そ、そんな事ないよ?」

「本当か?」

「翼が作ってくれたリストを見て準備を進めるだけだから大丈夫、心配しないで!」

それでも納得していない様子の翼だったが、恭之助さんからの電話で渋々生徒会室を後にした。

そして残された役員で準備に取り掛かる。

「なぁ林、俺達ってそんなに頼りにならないのかねぇ?」

「樋口拗ねるな!坂井は立花さんと離れたくないだけだよ!?」

「そうそう、立花さんは愛されてるもんね?」

「ねぇ?坂井君、立花さんしか見えてないみたいだもん。羨ましい」

「木ノ下さんも清水さんも誂わないで!」

皆んなに誂われ私の顔は真っ赤になっている事だろう。

恥ずかしい…





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