生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う

「さぁ始めようぜ!」

林君の掛け声で準備に取り掛かる。

「うん、私はケーキや飲み物のケータリングの最終確認をします。樋口君はその他のお菓子の買い出し、林君は体育館の飾り付け、ここに書いてある各クラス委員には連絡してあるので、手伝ってもらって下さい。それから木ノ下さんと清水さんは」

「衣装作り頑張りまーす」

木ノ下さんと清水さんふたりは揃って親指を立ててウィンクをする。

今回、翼には内緒で進行兼司会を務める翼の衣装を作ることにしたのだ。

初めはサンタの衣装を買って着せようと林君が言い出したのだが、どうせならイケメンの翼にあった物にしようと言う事になり、木ノ下さんと清水さんが作ると言い出したのだ。

「アハハハお願いします!私もケータリングの確認が終わり次第被服室に手伝いに行きますから!」

「あっそれなんだけど、立花さん俺の方手伝ってくれないかな?」

「ん?林君なにか問題でもあるの?」

「うん、2階の観客席をカップル席にしようと思うから女子の意見を聞いて飾り付けしたいんだよね?」

「でも、それならクラス委員の応援の中にも女の子居るでしょ?」

「うん…そうなんだけどさ…やっぱり立花さんの方が良いと思うんだよね?今はリーダーだし」

「でも私は翼の衣装作りが」

「あっこっちは大丈夫!私達演劇部で衣装担当だから得意よ任せて!立花さんは林君を手伝ってあげて!」

まぁ私は裁縫は得意じゃ無いからその方が助かるけど…

「うん…分かった。じゃそういう事でお願いします」

皆んな自分の仕事に向かうと思い、私もポケットからスマホを取り出しケータリングの確認をしようとしたら急に木ノ下さんに後ろから抱きつかれてしまった。
それも胸を鷲掴みするように!

「キャッ!なに?どうしたの?」

「ううん。頑張ろうね!のハグ!」

え?これがハグ?

「あっ私も!」

今度は清水さんに腰に腕を回すように抱きつかれた。

「じゃ俺も!」と林君までもが言うからギョッとすると

「お前、坂井に殺されるよ?」と林君の後襟を掴んだ樋口に冷たく言われ林君は「俺、まだ死にたくない」と言ってハグされずに済んだ。

もう、楽しむのはいいけど驚かせないでよ!?

明後日のクリスマスパーティは盛り上がるといいなぁ…



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