生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
ドンドン!
「亜美!?亜美いるか!?」
「翼!?私ここ!扉が開かないの!」
「クッソー鍵がかかってる!」
ガンガン!ガンガン!
俺は近くに有った石で鍵を叩いていた。
「ダメだ!外れない!」
「坂井、鍵だ!石川が持ってた」
樋口が鍵を持って来てくれた。
「助かった!」と俺は鍵を受け取る。
ガチャンガチャン!ガラガラ…
扉が開いた。
「亜美!!」
「つば…さ… なに、その格好… ププッ プルプルッアハハハ」
助けに来てくれた大好きな人。
感動的な場面の筈が可笑しくて可笑しくて、笑いが止まらない。
「亜美、笑い過ぎ!」
不貞腐れる翼。
「だって!どうしてトナカイなの?アハハ」
翼は茶色の全身タイツに鼻はピエロが付ける赤い丸い鼻を付け、頭にはトナカイのカチューシャを付けていた。
まるで真っ赤な鼻のトナカイだ!
「亜美も共犯なんだろ?」
「イヤイヤ、私、トナカイは知らないよ!?私が聞いていたのはスタイリッシュなサンタにするって聞いてたもん!」
これはこれでいい感じだけどね?皆んなにウケるだろうし!
「樋口!!」
側に立っていた樋口君を翼は睨む。
「あはは… 受け狙いにはこっちの方がいいかなって…」
「チッ後で覚えてろよ!? それより行くぞ!終業式も始まってる」
私達は急いで体育館へ向かった。