生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う

体育館へ行くと会場の外に林が待って居てその傍らで正座させられ項垂れているサンタ二人が居た。

亜美を閉じ込めたサンタだ!

「お前ら!?どう言うつもりだ!!」

俺はふたりに怒声を上げる。

「すいません」「ごめんなさい」

と、地面に手を付いてひたすら謝るふたり。

「早川の指示なのか!?早川は何処だ!?」

ふたりは首を振り知らないと言う。

そして林は探したけど居ないみたいだと言う。

「で、こいつらどうする?ツリーにでも縛り付けとくか?」と、低い声で言う樋口。

謝ったくらいでゆるせぇしな!その位やっても良いか!?

「そうだな!?」

「ねぇ?樋口君も翼もそんな怖いこと言わないで、ふたりとも反省してるみたいだから許してあげよぅ?」

亜美、辛い思いをしたのにお前は…

だが、俺はこいつらをただでは許せない!

そして防げなかった俺も…

「こいつらにも亜美と同じ様に辛い思いをさせないと気が収まらない!」

「じゃーさ?カップルコンテストがあるじゃない?ふたりに参加してもらおうよ!?」

「え?俺、相手居ないけど…」「俺も…」

亜美の提案に石川と、水野は情けない声を出す。

彼女が居るようなら早川に頼まれてもこんな馬鹿な事しないわな!?

それに居たとしてもただカップルコンテストに出るくらいなら、何も辛い思いなどしないだろ?

「だから、ふたりで出て貰うの?だってふたりは仲が良いんでしょ?一緒にこんな事したんだから?」

そういう事か?

亜美は石川と水野の前に屈んで

「ねぇ?どっちが女の子役?」と二人に聞く。

そんな亜美を見て二人は怯えて首を横に振る。

亜美、お前考える事凄いね?

ある意味そっちの方が怖いわ!





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