生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
「もぅお父さん!いい加減にしてよ!?周りに迷惑をかけたならサンタは今年で終わり!!あんなに大きなヌイグルミ家に持って帰るにも困るでしょ?どうやって持って帰るの!?」
「隣までなら亜美が抱いて行けるだろ?、もし、無理ならパパが抱いていくよ?」
「はぁ!?今なんて言ったの?」
今、パパは隣って言わなかった?
「今日からこのマンションに住む事にしたんだ!昨夜、坂井と話してて隣の部屋に越して来ないかって誘われてね?」
はぁ?越して来ないかって誘われて、はい、そうします。って簡単に言わないでよ!
このマンションいくらすると思ってるの!?
「あのねパパ?私はパパがいくらお給料を貰ってるか知らないけど、こんなマンション買う事なんて絶対無理でしょう!?それより、私達にはちゃんと家があるじゃない!」
するとママもとんでも無い事を言い出した。
「あの家改装してレストランにしようと思うの?」
イタリアで仲良くなった地元の人にイタリアの家庭料理を教わったからと言う。
そして美智さんもサポートすると言う。
「えっー!?嘘でしょ!?一史、あんたもなんとか言いなさいよ!」
「良いんじゃない?母さんは料理作るの好きなんだし、姉ちゃん昨日言ってたじゃん!好きな事を頑張れるのは憧れるって?」
「ああ、確かに言ってたな?」と翼までもが言う。
「えーだけど…」
「せっかく亜美ちゃんのお部屋作ったのに、もう帰っちゃうなんて私寂しいのよ」
美智さんは寂しそうな顔をする。
確かに私の為に内装工事までしてくれたのに一ヶ月で出て行くのは申し訳ない。
ても…
「来客用の部屋なんだけど、一度も使ってないんだよ」と芳人さんが言う。
「えっ?!隣の部屋も芳人さんの持ち物?…」
もともとはこのマンションを建てたのは芳人さんの会社で同じフロワーに知らない人が入るのは嫌で開けて置いたらしい。
「有る物を使わないのは勿体無い。立花家族が住んでくれると一番いいんだよね?亜美ちゃんも両方の家を行き来できるでしょう?」
芳人さんはそれが一番いいと言う。
こうして生徒会長と私の秘密の同居からお隣さんへと変わった。