生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う

家族… そうだよね? 

芳人さんと美智さんは翼の家族で私は他人。

恭之助さんも翼とは多少なりの血の繋がりがある。

でも、美姫さんは?恭之助さんの婚約者だから?…

「姉ちゃん… 何が合った?話してみろよ?」

私は一史に全て話した。自分の今の気持ちも全て。

「そっか… でも、どうにもならないだろ? 坂井先輩の記憶が戻らない事には?」

そうなのは分かってる… 分かってるけど…

「今、姉ちゃんに出来る事は大学に合格する事だろ!」

「でも、翼は受験出来ないんだよ?」

「姉ちゃんは誰の為に受験するんだよ?自分の為なんじゃないのか?行きたい大学があったから受験するんだろ?俺も坂井さんの言うとおりだと思うよ!坂井先輩が姉ちゃんの事を思い出した時に… 好きな女が自分のせいで夢を諦めたなんて思わせるなよ!?」

一史…

「顔洗って来いよ!そして飯食ったらさっさと勉強しろ!泣いてる暇なんて無いだろ!?」

私は顔を洗いダイニングへ行くとママとパパは目を赤く晴らした私を見ても何も聞かずにいてくれた。

一史が話していてくれたのだろう。

「明けましておめでとう。はい、お年玉だよ!」

パパは私と一史にポチ袋ではなくのし袋をくれる。

一史が「パパ、今年は奮発したね?」と笑う。

パパが「まぁ開けて見なさい」と言う。

私達は言われた様にのし袋の中を開けてみる。

中にはお金ではなくママのお店の食事券が入っていた。

それも手作りの食事券。

「えーお金じゃないの!」と不貞腐れて言うと

ママが
「お店が忙しくてちゃんとしたご飯を食べさせてあげれないでしょ?」と言う。

そんな事ない。いつもママはちゃんとご飯を作って置いてくれてる。

「たから、お正月が明けたら夕飯はお店に食べに来てくれないかしら?受験生の為に栄養満点の特別料理を作ってあげる。で、お腹がいっぱいになって帰るのが面倒になったら2階で泊まっていけば良いわ!2階のあなた達の部屋はそのままにしてあるから?」

パパ…ママ… ありがとう。  





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