生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
新しい年が明けた。
俺にはどんな年になるんだろう?
俺が嫌な顔をしてもめげずに顔を出しに来てくれる亜美。
亜美のいじらしい姿に俺は挫けそうになる。
今日は恭にぃは美姫さんと一緒に顔を出してくれた。
この後ふたりで美姫さんの実家に挨拶に行くらしい。
美姫さんのウェディングドレスも好評でうちのホテルで結婚式を挙げる人が随分増え利益が上がってると父さんが言っていた。
これで恭にぃも変な負い目を感じなくて済むだろう。
最近は体を起こしている時間を増やしていた。
早く退院したいと言うのと車いすの生活なら上半身を鍛えておこうと思っての事。
まだ足は上げたままだが車いすにも乗るようにしている。
まだ病室内だけだが…
ノックがして母さんが返事をする。
ドアが開き亜美が満面の笑みを見せてくれる。
「翼、明けましておめでとう!」
「…おめでとうございます」
笑顔で挨拶してくれる亜美に無表情で応える。
すると亜美は悲しそうにする。
そんな亜美を見て挫けそうになる自分に亜美の為と叱咤する。
「美姫さん、車椅子押してもらえますか?少し気分転換に病室の外を回って来たいので?」
「それなら亜美ちゃんに押して貰ったら?」と恭にぃが言う。
すると亜美は嬉しそうに「はい、私で良ければ?」と、近づいてくる。
「すいません…知らない人だと気疲れしますので!美姫さんお願いします。」
亜美には冷たく、美姫さんには微笑んでお願いする。
美姫さんは戸惑いながらも分かったわ!と言って車椅子を押してくれる。
そして病室をてる時、酷い言葉を残す。
「恭にぃは幸せだよね?こんな綺麗な人と結婚出来るんだから!俺も美姫さんの様な人と巡り会えるかな?」
「翼!!」
恭にぃは俺の心ない発言を叱る。