生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
亜美はいつもの違う俺に微笑み楽しそうに話しだした。
「あのね?センター試験の採点したらまずまずだった。」
「良かったですね?」
母さんが病室を出てから俺は表情を変えず亜美の楽しそうに話すのを聞いていた。
「美智さんが翼の受験票を持たせてくれたから翼と一緒に受けてるみたいで落ち着いて出来たの!」
「………」
母さん俺の受験票まで持っていったのか?
俺も一緒に受験させてやりたいとでも思ったのかな?
「これなら第一志望でいける!」
「おめでとう… 」
「やっだー!まだ合格してないよ?」と亜美は笑って話していた。
「立花さん…」
亜美の顔色が変わった。
「申し訳ないけど、もうここには来ないでくれますか?君は受験に成功するだろうけど、僕は出来ない。君を見てると苛つく!人の気持ちも考えないで良くそんなに嬉しそうに話せるね?」
違う… 本当はこんな事思っていない…
亜美の顔を見れてすごく嬉しかったし、亜美が受験に成功する事は誰より願っている。
「ぁ… ごめんなさい! 翼の気持ちを考えてなかった… 本当にごめんなさい。許して…」
違う…違うんだ!
亜美は謝らなくていいんだ!
謝るのは本当は俺なんだ!
「知らない人が居ると落ち着かないし、大学を受験出来なかった悔しさと苛立ちでおかしくなりそうなんだ!出て行ってくれ!」
そうおかしくなる!
亜美と一緒に居られなくなると思うとおかしくなる…
二度と会えなくなると思うと気が狂いそうになる…
「それから僕が渡したっていう指輪返してくれ!今も首にかけてるんだろ?」
亜美の首元にはチェーンが見えてる。
ずっとそこに付けているんだろ?
亜美は頬を伝う涙を拭うこともせず首にかけていたネックレスを外し握りしめそして俺に渡してくれた。
それを受け取った俺はそれをゴミ箱に投げ捨てた。
「翼!」
こめん… 亜美許してくれ…
「目障りだ!出て行け!!」
亜美は泣いて病室を飛び出していった。