生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
「ぁ…」
亜美…
「ぅ… ぅ… ぅぅ…」
俺はもう君を守ってやれないんだ…
今は悲しくて辛いかもしれないけど、
いつか… 君を守ってくれる人が現れたら…
忘れられるよ?
今、流す悲しい涙も…辛い涙もきっと忘れられる…
じゃ、俺は?
俺は良い…
俺は君との思い出があれば生きていける。
活き良いよく扉が開く音がした。
「翼!!」
恭にぃか?
今は誰の顔も見たくない。
泣いている姿は誰にも見せたくない。
「おい!なんで亜美ちゃんにあんな酷い事を言った!?亜美ちゃんの事が思い出せていないからと言って言って良い事と悪い事くらい分かるだろ!?」
ああ分かるとも!亜美を悲しませる事を言ったことも分かってるよ!
「翼!亜美ちゃんはずっと自分を責めてきたんだぞ!!翼が事故に合ったのは自分のせいだと!自分が声を掛けなかったら翼は事故に合わなかったって!!亜美ちゃんのさいじゃないと何度言っても謝ってた…」
亜美… ごめんな…
亜美のせいなんかじゃないから忘れてくれ…
「おい!顔を出せ!」
「ぅ… ぅ… ぅぅ…」
恭にぃは布団を剥いた。
「翼?お前泣いてるのか?… ひょっとしてお前亜美ちゃんの事… いつから?」
「…記憶が戻った時… ぅ…ヒクッ… 亜美の事も… ヒクッ…思い出した…」
「じゃなぜ!?思い出せないふりをした!?亜美ちゃんはずっと悲しんでいたんだぞ!?毎日、お前の記憶が戻るのを待っていたのに!どうして悲しませるようなことをした!?」
「俺の足は治らないからだ!ずっと車いすになるからだ!!」
恭にぃは知らなかったようで驚いていた。