生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
ホント待つのは終わりにしたいよ!
遠ざかった足音が再び近付いて来た。
「総支配人!? 私、これでも忙しいんですよ!邪魔しないで下さい!」
美姫さんは居ないって言ってるんだから仕事に戻ればいいのに?
「人のブライダルプランばかり考えてないで、そろそろ自分のプラン考えたら?」
「……フッ そうですね?オバサンになる前に合コンでも行って良い人見つけて来ようかな?」
「おい!それはないだろ?俺が居るんだから!」
私がずっと逢いたかった人の声。
私は振り返り「おかえり」と言うと「ただいま」と微笑んで両手を広げて待っている。
私は駆け寄り彼の胸へ飛び込もうとしたが一歩手前で立ち止まった。
「遅い!オバサンになっちゃうところだったよ!?」
私は頬を膨らませ怒ってみせる。
すると「ごめん…」と言って苦笑する翼。
「もしかして、新社長って翼?」
翼はうんと頷いた。
もうどうして内緒にしてるかな?
恭之助さんも美姫さんも知ってた筈なのに!
翼は広げた手をそのままに「おいで?」と言うがそれは無理。
だって…
「社長と抱き合ってる所を他のスタッフに見つかったらまずいでしょ?」
翼はチェッ!と舌打ちをしじゃ後でなと言って事務所を出て行った。
その夜、私達はうちのホテルのレストランで食事をし恭之助さんが用意してくれていたスイートルームで初めてふたりっきりを過ごす事にした。
部屋に入ると翼は私を抱き抱えてくれた。
「大丈夫?」
恭之助さんが探しだしてくれた神経外科の分野で有名なドクターによって翼の足は歩ける様になった。
勿論、手術後の翼のリハビリの頑張りもあっての事だが!
だか、昔の様にサッカーをやったりと走り周る事は出来ない。
「うん。大丈夫だよ!ずっとこうしたかった…」
翼は私を寝室へ連れて行きベットヘそっと下ろしてくれた。
そして私の髪にキスを落とし、額に、瞼にとキスが下りてくる。
次第に私の心臓の音が激しくなる。
「緊張してる?」と翼に聞かれ、私が頷くと「俺も緊張してる。聞いてみて」と言う。
私は翼の胸に耳を当てると翼の胸も早鐘を打って居るようだった。
私がクスッと笑うと翼もクスッと笑い、私達はゆっくり愛を確かめ合いながら結ばれた。