生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う
「亜美好きだ」

翼と、亜美は再び唇を重ねる。
ただ重ねるだけのキス。
でも…ふたりは離れる事をしらない。

苦しくなり亜美は唇を少し開け声を漏らす。

ぁ……

その時コンコンと窓を叩く音がする。

ふたりは我に返り唇を離す。

翼はマイクのスイッチを入れ「なに?」と恭之助に聞く。

「お取り込み中申し訳ないですけどとっくに目的地に付いてますけど?もし目的地をラブホに変えるならこのままお連れしますけど?」

「ここで大丈夫!」

「ここで大丈夫って…翼?お前持ってる」

「はぁ?持ってるって何をだよ?」

「ゴムだよゴム!ちゃんと予防しないとまだふたりは高校生だし…あっ翼なら生活力あるから学生結婚でも大丈夫か?」

「きょっ恭にぃ!!」

アハハハ。と、一人笑っている恭之助に翼は
「恭にぃ?ホテルのレストラン向こう半年利用禁止!ホテルに連絡しとくから!」

「あっ待て!それだけは辞めて!翼レストラン使わせて!」

翼は亜美の手を引き車から降りると

「じゃ恭にぃ今日はご苦労様!」

「あっいや、翼、翼様!……」

翼によって無常にも閉められたドアに恭之助の願いは
閉ざされた。






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