放課後になり、とりあえず3年3組に移動する。サユリが言ってたことが少し気になるけど…。

 階段を降りてすぐ3年3組の教室だ。まだ終礼が終わったばかりみたいで、学年委員以外のクラスの人もたくさんいる。とりあえず入って端の方に座ろう…。

 細いドアをくぐった時、教室から駆け足で廊下に出ようとした男の人と肩がぶつかった。

「あ、すみません…」

 とりあえず謝る。一応先輩だし。

「あ、ごめんごめ…え!」


 え!な、何…。

 ぶつかった男の人がジーッとこっちを見てくる。なんか、変でしょうか…。

「おい、コウタ、ジュン、ユウ!来てみろよ」

 その人の目線はあたしの頭上を通り越している。そして、ぞろぞろと呼ばれたであろう3人があたしの前に現れた。

「…」

「…」

「…」

 また、ジーッと見られる。何、この沈黙…。しかも、後から来た3人のうちの2人、身長高すぎて威圧感あるんですけど。

「…1年生だよ」

 背の大きい人があたしのブレザーの学年バッチを指さして言った。1年生の何が悪いんだよ…って言いたいけど、言えない。

「じゃあ、妹?」

「じゃねーの?」

 4人が4人だけで伝わる内容を相談するように話してる。

 なんか、気まずい…もう席についてもいいかな。後ずさりした瞬間、

「ねぇ、君もしかしてサクラコ…じゃないよね?」

 最初にぶつかった人に聞かれた。

 …サクラコ?誰、それ。
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