かわいいヤンデレ、クールなやんでれ。
「うわああああああああああ」
いきなり顔を近づけられてびっくりしたのと、予鈴まであと一分の衝撃で、爽ちゃんの耳元で思い切り絶叫した。

「うるさい!! 叫ばないで早く行ってよ!!」
爽ちゃんが耳を押さえながら怒ってる。
勢いよく教室を飛び出して、階段を駆け降りた。
やばいやばい。あと三十秒。
三十秒で職員室まで行って、先生にチェック貰って、プリントとって……。

「…………!!」
前方に、人影が見えた。

あれ?

見たことのある長身に、朝の出来事が思い出される。
間違いなかった。

「会長……?ほわっ」

他のことを考えていたせいか、足が滑り止めに引っかかって、そのまま前方に倒れていく。
転ぶ。
じゃなくて!!

「よけてください!!」

とっさに叫ぶと、会長がぱっと振り向いた。
避けもしない。
私は、そのまま会長にダイブした。

信じられなかった。

こんなこと、漫画だけだと思ってた。


転んだ拍子に、会長の唇に自分の唇が触れた、なんて。
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