mariage~酒と肴、それから恋~《4》
氷の表面を滑り降りていく透明の焼酎。

目分量でペットボトルの水を足して、一口味見。


フワ~と立ち上る独特の香り。

口に含むと、芳醇な芋。

流し込んで、抜けていく風味。

最後はキレよく爽やか。

癖のない酒なんてもう飲めないわ(笑)


「うん、いい感じ♪♪ほい」

とグラスを聡に手渡す。


グラスを受け取った聡も一口飲んで、

「うん、玲ちゃんの割り方はいつも最高」と満足顔。


楽しく飲み食いするには、好みが近いって重要だね。


自分の分の水割りも作って、

「じゃあ、いっただっきまーーーす!」

カチンと乾杯。


聡お手製のデミグラスソースを米と牛カツにたっぷりからめて、パクリ。

出来立てのあつあつ。


デミグラスソースの深いコクとまろやかな味わいが口いっぱいに広がる。

牛カツもサクサクで柔らか~♪


「うん、イケる!美味しい~~~」


も~、聡ってば料理上手なんだから。


待ちきれんとばかりに、冷え冷えの焼酎をグイッとあおる。
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