大人のような子供の二人
3
*****
「だいたいそのプライドの意味はなんですか?」
その言葉に今度は私がポカンとした。
そりゃ、プライドだろうけど……。
今野くんはゆっくりサングラスを外し……そこにあった真剣な眼に、何も言えなくなる。
「……聞いてます?」
「……うん」
聞いているけど……。
「貴女はいつもムチャなんです」
「………っ」
前にも聞いたけど……!
「納期が間近でも引き受けるから、飛び込みの仕事も多い上に、楽観的」
「……知ってるよ」
「猫を被る癖に、気心知れた相手は平気で殴る、ある意味は繊細だけど……大雑把」
「何度も言わなくても聞いたから」
単に前より柔らかく言ってるだけじゃないの。
そんなに繰り返さなくても、聞いていたからね!
むっとして立ち上がろうとすると、腕を掴まれてドサッとソファーに戻された。
「今野く……っ」
ソファーのひじ掛けに両手をついて、今野くんの顔が間近にある。
息がかかりそうなくらいの距離。
一度伏せられた視線が、真っ直ぐに戻って来て、
「……そんな貴女に付き合えるのは、俺だけだと思いませんか?」
……その呟きに目を丸くした。
「だいたいそのプライドの意味はなんですか?」
その言葉に今度は私がポカンとした。
そりゃ、プライドだろうけど……。
今野くんはゆっくりサングラスを外し……そこにあった真剣な眼に、何も言えなくなる。
「……聞いてます?」
「……うん」
聞いているけど……。
「貴女はいつもムチャなんです」
「………っ」
前にも聞いたけど……!
「納期が間近でも引き受けるから、飛び込みの仕事も多い上に、楽観的」
「……知ってるよ」
「猫を被る癖に、気心知れた相手は平気で殴る、ある意味は繊細だけど……大雑把」
「何度も言わなくても聞いたから」
単に前より柔らかく言ってるだけじゃないの。
そんなに繰り返さなくても、聞いていたからね!
むっとして立ち上がろうとすると、腕を掴まれてドサッとソファーに戻された。
「今野く……っ」
ソファーのひじ掛けに両手をついて、今野くんの顔が間近にある。
息がかかりそうなくらいの距離。
一度伏せられた視線が、真っ直ぐに戻って来て、
「……そんな貴女に付き合えるのは、俺だけだと思いませんか?」
……その呟きに目を丸くした。