夫の教えるA~Z
S シスター・コンプレックス(上)
「何ぃ~~、バイトだぁ~?」
「はい!お姉さんから紹介してもらいまして!」
満面の笑みを浮かべて言う妻に、俺は大きなショックを受けた。
「そ、それは一体、どういう訳だい?何か金に困ってることでもあるのかな?」
ここで慌てふためいては、年上夫のコケンにかかわる。
俺は努めて冷静に、微笑みながら彼女に尋ねた。
「いやあー、そういう訳でもないんですけど…主婦業にも慣れてきたら、お昼が暇になっちゃって。
夏子さんに相談したら、ジムの事務の子が辞めたから、手伝って欲しいって」
嬉しそうに話すトーコ。
くそっ、夏子姉め、余計なことを!
「…赤ちゃんでも出来たら、忙しくなるかなーって思うんですけどね」
チラッと俺の顔を伺うも、そこはサラッとスルーする。
俺は子より、トーコを愛でたい。
「あ、そう。それよりも。
トーコはじゃあ、姉貴のスポーツジムで働くってことか?」
「ええ、そうですけど。何か?」
「いや…何でもない」
夏子姉さんは、ここから少し離れたスポーツジムで、インストラクターをやっている。
「はい!お姉さんから紹介してもらいまして!」
満面の笑みを浮かべて言う妻に、俺は大きなショックを受けた。
「そ、それは一体、どういう訳だい?何か金に困ってることでもあるのかな?」
ここで慌てふためいては、年上夫のコケンにかかわる。
俺は努めて冷静に、微笑みながら彼女に尋ねた。
「いやあー、そういう訳でもないんですけど…主婦業にも慣れてきたら、お昼が暇になっちゃって。
夏子さんに相談したら、ジムの事務の子が辞めたから、手伝って欲しいって」
嬉しそうに話すトーコ。
くそっ、夏子姉め、余計なことを!
「…赤ちゃんでも出来たら、忙しくなるかなーって思うんですけどね」
チラッと俺の顔を伺うも、そこはサラッとスルーする。
俺は子より、トーコを愛でたい。
「あ、そう。それよりも。
トーコはじゃあ、姉貴のスポーツジムで働くってことか?」
「ええ、そうですけど。何か?」
「いや…何でもない」
夏子姉さんは、ここから少し離れたスポーツジムで、インストラクターをやっている。