夫の教えるA~Z
…ううう、頭、痛え。
情けないことに、肺活量検査を頑張りすぎ、酸欠で倒れるという醜態をさらしてしまった俺が次に向かった先は、『心電図』。
薄暗い部屋に案内された俺は、そこにあったベッドに横になるよう指示された。
よかった、これで少し休める。足りなくなった酸素を全身にゆきわたらせ、回復することができるだろう。
そう思いながら、俺はスリッパを脱ぎベッドに上がったのだが…
「はい、じゃあ、ちょっと失礼しますね」
「!?」
後ろ髪を無造作にくくった眼鏡の女性技師は、言うなり、俺のガウンの胸をがバッと肌けた。
「あ、あのちょっと!」
「あ、ココ持っててくださいね。降りてきちゃうんで」
まさにクールビューティ。
驚く俺に、彼女はさらに俺のアンダーシャツまで引き上げると、その裾を俺につかませる。
こ、これは…一体何を始めるつもりなんだ?
身体を休めるどころか、逆に心臓をバクバクさせているところに、
「あ、ちょっと冷たいけですけど、ガマンしてくださいね」
彼女は手慣れた様子で、俺の胸のあたりに潤滑ゼリーを落とし、さらにはそれを、体中に塗りたくりはじめた。
(え、え?ちょっと何これ)
そのくすぐったさに、思わず仰け反った俺に、無表情な彼女の眼鏡がキラリと光る。
「動かないで!」
「は、はい…」
ようやくそれを終えたと思ったら、次には彼女は俺のヌルヌルの身体に吸盤状のセンサーを張り付けてゆく。
左右の手首に、胴に、そして左胸に…
(ちょっとやっ、もう、やだぁ)
今にも動き出しそうな身体を無理やり止めているうちに、何やら妙な気分になってきた。思わず笑い声が漏れる。
「ふ、くふふっ」
「………」
ふと見ると、眼鏡女史が眉をしかめて俺を見下ろしている。
いけない、これではまるで変態だ。
ガマンしなくては、ガマンだガマン。
「あ、いえちょっと…すみません」
「いいえ、じゃ、続けますよ」
情けないことに、肺活量検査を頑張りすぎ、酸欠で倒れるという醜態をさらしてしまった俺が次に向かった先は、『心電図』。
薄暗い部屋に案内された俺は、そこにあったベッドに横になるよう指示された。
よかった、これで少し休める。足りなくなった酸素を全身にゆきわたらせ、回復することができるだろう。
そう思いながら、俺はスリッパを脱ぎベッドに上がったのだが…
「はい、じゃあ、ちょっと失礼しますね」
「!?」
後ろ髪を無造作にくくった眼鏡の女性技師は、言うなり、俺のガウンの胸をがバッと肌けた。
「あ、あのちょっと!」
「あ、ココ持っててくださいね。降りてきちゃうんで」
まさにクールビューティ。
驚く俺に、彼女はさらに俺のアンダーシャツまで引き上げると、その裾を俺につかませる。
こ、これは…一体何を始めるつもりなんだ?
身体を休めるどころか、逆に心臓をバクバクさせているところに、
「あ、ちょっと冷たいけですけど、ガマンしてくださいね」
彼女は手慣れた様子で、俺の胸のあたりに潤滑ゼリーを落とし、さらにはそれを、体中に塗りたくりはじめた。
(え、え?ちょっと何これ)
そのくすぐったさに、思わず仰け反った俺に、無表情な彼女の眼鏡がキラリと光る。
「動かないで!」
「は、はい…」
ようやくそれを終えたと思ったら、次には彼女は俺のヌルヌルの身体に吸盤状のセンサーを張り付けてゆく。
左右の手首に、胴に、そして左胸に…
(ちょっとやっ、もう、やだぁ)
今にも動き出しそうな身体を無理やり止めているうちに、何やら妙な気分になってきた。思わず笑い声が漏れる。
「ふ、くふふっ」
「………」
ふと見ると、眼鏡女史が眉をしかめて俺を見下ろしている。
いけない、これではまるで変態だ。
ガマンしなくては、ガマンだガマン。
「あ、いえちょっと…すみません」
「いいえ、じゃ、続けますよ」