夫の教えるA~Z
「うう……」

無尽蔵の秘事からようやく解放されて、私はグッタリと横たわる。

この人、ヘンタイだ……

メディアの中だけだと思ってたけど、あんなこと実際にやるんだ…

隣でスヤスヤと眠っている彼の様子をマジマジと窺ってみる。

眠りの中、俗世から切り離された彼は、まるで天使のような美しい顔をしておられる。

不思議な事に、体内の様々な成分を失った筈なのに、お肌のハリツヤが戻って、スゴく健康そう。
トーコ成分が補充されたのだろうか。

私の中のアナタ成分はオーバーフロー気味ですが……



私はこの日、ハッキリ悟った。

私が彼の為に出来る事……それは。


「…体力つけよう…」


(D おわり)
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