夫の教えるA~Z
彼がピクリと右手を動かす。
自然私は、その右手に目を向ける。
何やらオレンジ色の、ニュルニュルしたものが入った袋を持っている。
そ、それはもしや!
私の頭にキーンと警鐘が鳴り響いた。
5年ほど前、近くの海岸で初めて発見された猛毒危険生物 “ヒョウモンダコ”!!
驚愕した私から、彼がふいっと視線を逸らした。
「ああ、そうだ。妻が世話になったお礼に。これ、珍しかったんで…良かったら……」
彼は戸惑う金髪クンに、にこやかにその袋を差し出そうとした。
(さあ…どうする?)
「‼」
私は恐怖にオノノいた。
…あ、アナタまさか
いくらトーコが大好きだからって、
彼等に
そいつをけしかける気ですか‼
いくら何でもそれは、それはあんまりです!
私は目を閉じ、スウッと息を吸う。
……アキトさん、
例えどんなに理不尽でも、只一人アナタがトーコを選んでくれた時から、私はアナタの虜です。
大切なアナタを私は……
殺人者にしたくはありません‼
自然私は、その右手に目を向ける。
何やらオレンジ色の、ニュルニュルしたものが入った袋を持っている。
そ、それはもしや!
私の頭にキーンと警鐘が鳴り響いた。
5年ほど前、近くの海岸で初めて発見された猛毒危険生物 “ヒョウモンダコ”!!
驚愕した私から、彼がふいっと視線を逸らした。
「ああ、そうだ。妻が世話になったお礼に。これ、珍しかったんで…良かったら……」
彼は戸惑う金髪クンに、にこやかにその袋を差し出そうとした。
(さあ…どうする?)
「‼」
私は恐怖にオノノいた。
…あ、アナタまさか
いくらトーコが大好きだからって、
彼等に
そいつをけしかける気ですか‼
いくら何でもそれは、それはあんまりです!
私は目を閉じ、スウッと息を吸う。
……アキトさん、
例えどんなに理不尽でも、只一人アナタがトーコを選んでくれた時から、私はアナタの虜です。
大切なアナタを私は……
殺人者にしたくはありません‼