ツインクロス
「しっかり説明して貰おうじゃーないのっ!」
雅耶の席の机に手を付くと、乗り出すようにして長瀬が雅耶に詰め寄った。
「なっ…何をだよ…」
雅耶は周囲のクラスメイト達の視線を感じながら、苦笑いを浮かべる。
「とぼけんじゃないってーのっ!お前、いつの間に彼女なんか作ってんだよー。ずりぃぞーっ。抜け駆け反対ーっ!」
長瀬の大きな声で尚更皆の注目を浴びてしまい、雅耶は慌てて長瀬を押さえつけた。
「バカっ。お前、声大きいって…」
クラスメイト達の耳がこっちへ集中してるのが分かる。
長瀬を押さえ付けながら教室内を見渡すと、一番奥の窓際の席で冬樹が机に頬杖をつきながら窓の外を眺めているのが見えた。
「今更隠したってしょーがないだろ?みーんな知ってるっつーの!あんな毎日のように門のとこに立ってお前出てくるの待ってたらさー。既に知らない奴の方が少ないんだよっ」
「そ…そうなのか…?」
「そうなのっ!だから観念しろよっ。いったい何処で出会ったんだよーっ。あんな可愛い子!あの子星女だろ?星女の友達紹介しろよー」
『星女』とは女子高、『星原女子学園』の略である。
長瀬の声は教室中に響き渡っていた。
その一声にクラスメイト達は目を光らせると、途端に雅耶に群がった。
「そうだそうだっ!紹介しろーっ。久賀っ!合コン設定しろよっ」
「俺も俺もっ!紹介してーっ」
皆が、目の色を変えて飛びついて来る。
そう、彼らの狙いは全て同じ。
女子高に通うの女の子達との出会いなのだ。
「さぁ観念したまえ!雅耶クン!」
長瀬を筆頭に皆が雅耶に詰め寄ってくる。
「別に…俺…まだ付き合ってるって訳じゃないんだけど…」
控えめに雅耶が口を開くが、
「この際そんなこと、どーでもいーのっ!とにかくあの子の友達紹介しろ―っ」
「「そーだそーだーっ!」」
「あー…結局、そういうことね…」
「「合コン!合コン!合コン!!」」
群がっているクラスメイト達の声がハモっている。
(こんな時だけ、妙に団結力あるってイヤだなー…)
周囲で勝手に盛り上がっているクラスメイト達の隙間から、雅耶はチラリ…と窓際の席の方へと視線を移して見たが、先程まで座っていたその席に冬樹の姿はなかった。
雅耶の席の机に手を付くと、乗り出すようにして長瀬が雅耶に詰め寄った。
「なっ…何をだよ…」
雅耶は周囲のクラスメイト達の視線を感じながら、苦笑いを浮かべる。
「とぼけんじゃないってーのっ!お前、いつの間に彼女なんか作ってんだよー。ずりぃぞーっ。抜け駆け反対ーっ!」
長瀬の大きな声で尚更皆の注目を浴びてしまい、雅耶は慌てて長瀬を押さえつけた。
「バカっ。お前、声大きいって…」
クラスメイト達の耳がこっちへ集中してるのが分かる。
長瀬を押さえ付けながら教室内を見渡すと、一番奥の窓際の席で冬樹が机に頬杖をつきながら窓の外を眺めているのが見えた。
「今更隠したってしょーがないだろ?みーんな知ってるっつーの!あんな毎日のように門のとこに立ってお前出てくるの待ってたらさー。既に知らない奴の方が少ないんだよっ」
「そ…そうなのか…?」
「そうなのっ!だから観念しろよっ。いったい何処で出会ったんだよーっ。あんな可愛い子!あの子星女だろ?星女の友達紹介しろよー」
『星女』とは女子高、『星原女子学園』の略である。
長瀬の声は教室中に響き渡っていた。
その一声にクラスメイト達は目を光らせると、途端に雅耶に群がった。
「そうだそうだっ!紹介しろーっ。久賀っ!合コン設定しろよっ」
「俺も俺もっ!紹介してーっ」
皆が、目の色を変えて飛びついて来る。
そう、彼らの狙いは全て同じ。
女子高に通うの女の子達との出会いなのだ。
「さぁ観念したまえ!雅耶クン!」
長瀬を筆頭に皆が雅耶に詰め寄ってくる。
「別に…俺…まだ付き合ってるって訳じゃないんだけど…」
控えめに雅耶が口を開くが、
「この際そんなこと、どーでもいーのっ!とにかくあの子の友達紹介しろ―っ」
「「そーだそーだーっ!」」
「あー…結局、そういうことね…」
「「合コン!合コン!合コン!!」」
群がっているクラスメイト達の声がハモっている。
(こんな時だけ、妙に団結力あるってイヤだなー…)
周囲で勝手に盛り上がっているクラスメイト達の隙間から、雅耶はチラリ…と窓際の席の方へと視線を移して見たが、先程まで座っていたその席に冬樹の姿はなかった。