2人でいた0時間
また、亜沙が晋也にいい顔するんだ。
私たち3人はいつでも一緒にいる。
生まれた時からそうだ。
親同士が親友と言えるほど仲が良く、家も隣同士のため、離れようにも離れられない。
『幼馴染』というより『腐れ縁』だ。
「2人とも早いよ...」
「ごめんね、晋也。ゆっくり行こう?」
「うん...」
私も足を止め、2人がここまで追いついてくるのを待った。
私は、亜沙をライバルだと思っている。
勉強では勝てないから、運動で。
顔では勝てないから、せめて晋也で。
私は晋也が好きだった。