ひとつの村が消えてしまった話をする
障者
1本の獣道を進む。
途中から、山の獣の声が聞こえなくなってきた。
「そろそろか」
「だな」
息を飲みつつ、俺と滋は進む。
怖い。
怖くない筈はない。
…そんな場所に、葵1人を置いてきてしまった。
ずっとずっと幼馴染みで、女子の葵を、たった1人で…。
暗がりを抜けた先には、小屋があった。
俺と滋は、無言で道具の最終確認を行った。
「あれ」
「どうした?」
俺の声に滋が顔を上げる。
「いや、鋏なんて入れたっけなって思ってさ」
「裁断鋏か、何かの役に立つんじゃないか?」
首を傾げつつ。
俺と滋は作戦の最終確認をした。
途中から、山の獣の声が聞こえなくなってきた。
「そろそろか」
「だな」
息を飲みつつ、俺と滋は進む。
怖い。
怖くない筈はない。
…そんな場所に、葵1人を置いてきてしまった。
ずっとずっと幼馴染みで、女子の葵を、たった1人で…。
暗がりを抜けた先には、小屋があった。
俺と滋は、無言で道具の最終確認を行った。
「あれ」
「どうした?」
俺の声に滋が顔を上げる。
「いや、鋏なんて入れたっけなって思ってさ」
「裁断鋏か、何かの役に立つんじゃないか?」
首を傾げつつ。
俺と滋は作戦の最終確認をした。