ひとつの村が消えてしまった話をする
予想外の展開となった。

村に災厄?

俺は軽く混乱した。

昨日から色々な事があった。

だが、それは村全体に影響する事は無いと、心のどこかで思い込んでいた。

しかし、思い返せば村に災厄が訪れる原因の全てが、俺の責任。

俺の家族はどうするのか、その事が頭をよぎった。

「君の家族は、私の家族と一緒にホテルに移動するそうだよ」

「そうなのかっ?」

自身の家族の事を葵の口から聞かされ、俺は目を丸くする。

「お父さんと君のお父さんが話しているのを聞いてね」

「そうなのか…」

何故か安堵した。

葵と一緒に居られる事からか、それとも村を出るからなのか。

この時の俺は、色々な思いが頭の中を回っていたように思う。

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